なぜ、障がい福祉で猫カフェなのか???
こんにちは!
沖縄県名護市大北に、9月開業予定のしまねこカフェです(^^♪
クラクラする様な暑い日が続いていますが、皆様お元気ですか?
夏場は、水分と塩分補給を忘れずに熱中症に注意してお過ごしくださいね★
さて、タイトルにもありますが、しまねこカフェは、「就業継続支援A型事業所」と言って、障がいがある方もない方も(それから猫までも)一緒に助け合って働くカフェになります(#^^#)
し・か・し
代表のワタクシは今まで福祉でずっと働いてきた訳ではありません。(きっぱり。)
ホテルマンだったりツアコンだったりと若いころは色々ありましたが、29歳からは福岡で小さい犬の美容室を経営して、トリマーとして現場で働いてきました。(今はお店は店長はじめスタッフがめちゃ頑張ってくれています!感謝!!)
では何故?全然畑違いの障がい福祉の世界に??とよく聞かれるのですが、実は自分自身の過去の経験からだったりします。
今でこそ、なんでもこいや~こんにゃろオラオラ的な感じですが(笑)
20代の頃、精神的に非常に苦しくなった時期がありました。
よく、「心の病は風邪と一緒で誰でもなる可能性はある」なんてのを見たり聞いたりしますが、ホントそうだと思います。
私の場合は、ほんの些細な事がきっかけで、いつの間にか、気が付いたら段々気持ちが沈んでいきました。
最初のうちは、まあ2,3日すれば気分も晴れるだろうと思っていましたが、気持ちは晴れるどころか日増しに落ち込んでゆき、ついには何故か物が小さく見えたり、遠近感がなくなったようになりました。
そして、今まで出来ていた事がだんだん出来ないようになり、当時の職場でもうっかりミスが増えていきました。
いつも通り話しかけてくれる同僚や友達に変化を悟られないように取り繕っては、馬鹿な事を言ってしまった、と落ち込む日々で、どんどん自分が嫌になり、次第に人と目を合わせる事が怖くなっていきました。
今でも当時の事を思い出すと、なんであんなに悲観的だったんだろうと不思議なくらいですが、当時は食事を取った後に、
「こんな状態になってもご飯だけは食べる自分は、なんて意地汚い人間なんだろう。」
と罪悪感に苛まれ、頭から布団をかぶって泣きました。
とにかく、何をするにもマイナス思考。
自分に完全に自信がなく、他人と関わる事が極度に苦手になってゆきました。
もう、めっちゃ暗い( 一一) 暗いわ~~
そんな感じでですよ、仕事帰りにトボトボ天神(福岡の都心部ですね)を歩いていたらですね。
いたんですね、子猫が。(今実家にいる17歳の猫ですが。)
「頼む!とにかくなんかくれ!」という必死の形相で。
最初は飼えないしな~と思って心を鬼にして無視したのですが、やっぱり気になってもう一度同じ場所に戻ったら、まだ、独りでみゅうみゅう鳴いていたんです。
なんだかセンチメンタルな様ですが、その時は、
そっか、この猫もひとりぼっちかー。。
って思いました。そしたらなんだかもう放って置けなくて、結局家に連れて帰ったわけです。
とにかく連れて帰ったからには死なせる訳にいきませんから、ミルクを買ってきたり排尿させたり(子猫のうちは自力ではできないんですね)なんだかてんやわんやでした。
自分自身も気分的にすぐれないのに、何故かこのせっぱつまったオチビさんの世話だけは必至だったわけです。死なせるわけにいきませんからね。
ぶっちゃけて言うと、最初は猫が可愛いとかなんとか考えていませんでした。
元々小さいころから沢山動物を飼ってきたので、猫も犬も大好きだったのですが、それも忘れてしまうくらい、自分の事に精一杯だったんだろうと思います。
それを子猫の世話をすることで、少しずつ思い出してきたんです。
暖かい小さな体。
必死に餌を食べる姿。
おもちゃを追いかけたり猫パンチしたりする仕草。
おなか一杯になって膝の上でウトウトする姿。
別に猫が特段何かをしてくれることはありません。。。ちゅうか、何もしません(笑)
でもそんな姿を傍らで見ていると、だんだんとささくれだった心がほぐれていく感覚がありました。ですから仕事が終わると一目散に帰り、猫と過ごすことが何よりの癒しになっていきました。
なんの取り繕いもいらない、素のままの自分でも、いつもそばにいてくれる、それが嬉しく大きな支えとなりました。
会社の中での不安感は相変わらずでしたが、猫の話をするようになると、やはり動物好きな人がいて、飼育方法や餌なんかの共通の話題で話しやすかったり、あと、同居していた家族の会話も、間に猫が一匹いることでかなり増えたのを覚えています。
不思議なもんです。
人間関係に悩み、他人と距離を置き、動物ワールドに逃げ込み癒されていたはずの自分が、動物を飼うことでまた、というかたった1匹の猫のおかげで人間社会に連れて戻された、というのでしょうか。
それからやはり人生には人それぞれ幾多の試練がありますが、いつも助けて決まって助けてくれたのは、やはり動物達でした。
昨今、ペットも家族の一員という意識が定着し、アニマルセラピーの効果も取り上げられる機会が多くなってきました。
しかし諸外国に比べてもまだまだその点では日本は後進国だと言われています。
しかし、たったひとつだけ分かっている事は、
私はその効果を身をもって実感している。という事です。
そしてひょんなキッカケから動物関係の仕事に興味を持ち資格をとり、その仕事に長く携わっている中で、例えば、
病気がちで塞ぎ込んでいた覇気を無くしていたおじいちゃんが、ペットの世話をすることで生きがいを持って規則正しい健康的な毎日を送れるようになった、または
持病の発作がペットを飼った事により激減した
引きこもり家族にすら心を開かなかった息子さんとの会話が増え、絆が深まった
などなど、数え上げればきりがない程の驚くべきストーリーを、実際の現場で見たり聞いたりしてきました。
でもどれも、実際猫や犬を飼っている人にとっては、うんうん、と頷ける話ではないでしょうか。
繰り返し言いますが、猫は特に何もしてくれませんよ。
おやつかエサの催促くらいしか(笑)あとトイレ掃除してくれとか、たまに気分次第でかまってくれとか(笑)
ただいるだけです。
だけどそれで十分だと思いますよ。
そして私たちにとって一番大事なのは、
ひとりぼっちじゃないこと。
ありのままを受け入れてもらえること。
誰かや何かの役にたっていると思えること。
こんな事じゃないでしょうか。
このシンプルな思いを持って、就業継続支援A型事業所しまねこカフェを立ち上げました。
少しは、私の今までの職業経験や、そのたもろもろの経験が、お役に立てるかもしれない。
難しい事はあまり分かりませんが、いつまでも分からないではいけないので日々勉強ですが、
障がいがある人もない人も、一緒に助け合って暮らしていける、そんなメッセージを、沖縄から発信していけたらいいな、と思います。
(^^)/
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